九段一茶庵(東京都)老舗の三食そば

レポート提出者:蜜柑きりさん

久しぶりの東京で、さて今回はどこに蕎麦を食べに行こうと思案を巡らせていると、ふとまだ一茶庵に行っていないことに気が付いた。老舗と呼ばれ、雑誌・書籍にも度々登場している店だが、なにより自分が手打ちそばを学んだ場所が、東神奈川の一茶庵手打ちそば教室だったのに、不義理な生徒である。横浜の店に行きたかったが、時間の都合で神田の九段一茶庵へ足を運んだ。大通りから少し入った閑静な場所に目的の店を見つけた。すでに1時を過ぎていたが、入り口と中の待合席に行列ができている。
友蕎子の書を眺めながら待っていると、程なく席に案内された。店内は会社員や親子連れ、年配のご夫婦、私のように蕎麦好きで一人で来ている客と多種多様な雰囲気で、騒がしい程ではないが活気があふれている。メニューを選ぶのにかなり悩んだが、今回は「三色そば」を注文。鴨も食べたくなり、つけ鴨のぬきを合わせて注文。混雑している中でも、店の花番の方の応対が速やかで、気配りがされており非常に好感が持てる。

運ばれてきたお蕎麦を、まずはせいろから。非常に上品な香りでコシのある美味しい蕎麦だ。以前、一茶庵手打ち蕎麦教室で、同じそば粉と水でどうして講師の打った蕎麦と私の打った蕎麦はこうも違うのか?と頭をひねっていた記憶がよみがえる。
続いて変わりそばのさくら切り。桜の葉の塩漬けと食紅を練り込み、淡い桜色の華やかな見た目と香りの、春らしいお蕎麦だ。外では千鳥ヶ淵の桜が満開の時期で、季節感まで味わえる蕎麦文化の奥深さを実感する。最後に田舎そば。
せいろで使うそば粉とは異なる、黒っぽい香りも強めの粉で、2mm程はありそうな太いそばである。もちっとした食感で、しっかりと口の中で噛んで味わうが、丁度頼んでおいたつけ鴨の出汁に良く合い、三者三様の趣を楽しんだ。店を長く続ける事は非常に大変だと聞くが、老舗と呼ばれる店のメニューの商品力の高さや、材料の確かさ、接客の良さなどを感じる事ができた。

【店名】九段一茶庵
【読み】くだんいっさあん
【電話番号】03-3239-0889
【住所】東京都千代田区神田神保町3-6-6
【アクセス】東西線九段下駅より徒歩5分
【営業時間】(月曜~金曜)11:00~21:00(L.O.20:30)
    (土曜・祝日)11:30~19:00(L.O.18:30)
【定休日】日曜日
【ひとり分の平均的な予算】昼 \1,000~2,000-  
             夜 \1,000~\5,000-(コース料理)
【予約】夜のコース料理は要予約
【クレジットカード】JCB・アメックス
【個室】なし
【席数】22席
【駐車場】無
【煙草】禁煙
【アルコール】有
【店のホームページ】http://www.kudanissaan.com/index.html